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【亀戸中央公園】5月17日(土)自然観察会『新緑の公園でお花探し』を開催しました
- 亀戸中央公園
いつも亀戸中央公園をご利用いただきありがとうございます。
5月17日(土)は自然観察会『新緑の公園でお花探し』が開催されました。
あいにくの雨でしたが、ご参加くださったみなさまありがとうございました。
まずは先生から本日の解説です。
今回は、2日前に先生が亀戸中央公園内で撮影された写真をベースに、それぞれの花や草についての詳細な解説をいただきました。
以下、現地での観察時の解説に加えて、この時のお話も合わせてご紹介いたします。
(※写真は、同日午後にあらためて撮影したものも含みます)
【C地区新エリア】
まずは今月1日にオープンしたばかりの新エリアを探索します。
新たに植えられた低木の植え込みを観察します。
この日咲いていたのは、ハクチョウゲです。
- C地区JR高架そばの新エリア
- ハクチョウゲが綺麗に咲いていました
他にもコデマリ、ヒラドツツジ、オオムラサキツツジなどが植えられていますが、今回は残念ながら花がもう終わっていました。
来年の春を楽しみにしてください。
<オオイヌタデとツボミオオバコ>
新エリアには、新しく土が入れられているので、その土に種がついてきたのでしょう、いままでこの公園では見られなかった野草がいくつも観察できました。
- オオイヌタデ
- ツボミオオバコ
<セイヨウヒイラギ>
水神通り側入り口そばに、セイヨウヒイラギが数本植えられています。
ちょうど花が咲いていて、みなさんで観察しました。
- セイヨウヒイラギの花
- 新エリアのセイヨウヒイラギ
<ヒルガオ>
先生によると、このへんではコヒルガオの方が多く、ヒルガオは少し珍しいとのこと。
つぼみが綺麗ならせん状になっているのがわかります。
ひるがおは、漢字で『旋花』とも書きますが、これが由来だということです。
- ヒルガオの花
- 螺旋(らせん)状のヒルガオのつぼみ
<オウゴンヒヨクヒバ>
新しくなったC地区児童コーナーにも、いくつか新しい植え込みがあります。
サワラの仲間のオウゴンヒヨクヒバは、その名の通り、『黄金』色で『比翼』のように葉が重なりあっています。
【この季節に咲く花】
C地区多目的広場の入り口のフェンスには、何種類も蔓系の花が咲いています。
<スイカズラ>
花の咲き始めは白色で、だんだん黄色に変化していく特徴を持っています。
『金銀花』の別名はここからきているそうです。
<テイカカズラ>
この花も白から黄色に変化する花です。
虫媒花のため、強い香りがします。
<ツルニチニチソウ>
スイカズラの足元に、ツルニチニチソウも咲いていました。
<ヤマボウシ>
B地区のJR高架近くの芝生広場に、数本のヤマボウシが植えられています。
今年は当たり年のようで、昨年よりずっとたくさんの花が咲いています。
白い花びらにみえますが、これは『苞葉(ほうよう)』つまり葉にあたります。
真ん中の丸い部分が花なんですね。
この花を頭として苞の部分を頭巾に見立てると、『山法師』のように見えることから、ヤマボウシとよばれるそうです。
ハナミズキとよく似ていますが、もともとヤマボウシの方が日本原産で、ハナミズキはアメリカから渡来したので、別名『アメリカヤマボウシ』と言うそうです。
<トベラ>
A地区の遊具広場入り口に、トベラの木が植えられています。
トベラも白から黄色に花の色が変化し、虫を引き寄せるために花はいい匂いがします。
一方、葉は「節分の鬼よけに扉にかざられたことから『トベラ』の名がついた」と言われるほど、独特の臭いがします。
先生は、「ヘクソカズラのような臭い」と表現されていました。
【『実』の観察】
<オオシマザクラ>
C地区トイレそばのオオシマザクラが、たくさんの実をつけています。
ちゃんと熟した実は黒に近い色ですが、いまはまだ赤い未熟な実が多いですね。
<クワ>
野球グラウンドそばに大きなクワの木があります。
これもたくさんの実をつけています。
低く垂れさがった枝があったので、みなさんで実を観察します。
半数ぐらいが黒く熟しているようです。
<ヘビイチゴ>
A地区の芝生広場の草むらの中に、赤い実がちらほら見えます。
ヘビイチゴです。
「ヘビのいそうなところに生えるからヘビイチゴ」だそうです。
このあと、午後に回ってみた時は、サザンカ山でもたくさん実をつけているのを見つけました。
- A地区の草むらのヘビイチゴ
- サザンカ山の草むらの中にもたくさんのヘビイチゴが
【バグズガーデンから旧中川沿い】
<カラスノエンドウ>
バグズガーデンの草むらには、カラスノエンドウが実をつけていました。
黒いさやが見えます。
ちなみにカラスノエンドウは、漢字で書くと『烏野豌豆』。
「野豌豆」の仲間だそうです。(野豌豆に対して、「浜豌豆」というのがあります)
- 黒いさやがカラスノエンドウの実
- バグズガーデンの草むらにたくさんあります
<ヘラオオバコ>
旧中川沿いの草むらには、ヘラオオバコがたくさん生えていました。
- 旧中川沿いのヘラオオバコ
<オオバコ3種>
亀戸中央公園の芝生広場などいたるところに、『(普通の)オオバコ』が生えています。
C地区で新たに見つけた『ツボミオオバコ』、旧中川沿いの『ヘラオオバコ』と合わせて、3種のオオバコを観察することができました。(特に葉に特徴があるとのことです)
- オオバコ
- ツボミオオバコ(C地区新エリア)
- ヘラオオバコ(旧中川沿い)
今回も先生のお話は盛りだくさんで、ご紹介したものはその中のほんの一部になります。
参加者様からは、「名前の由来を知ることはとても楽しい。ヘビイチゴ、カラスノエンドウなど」「雨の中の観察もたいへんよかった」「熱心な解説ありがとうございました。下を向いて歩く機会が多くなりそうです」「いつもナルホドと思うがすぐ忘れてしまう。植物の本を買って復習したいと思います」などのご感想をいただきました。
一方で、やはり「雨の中では中止してほしいと思いました」とのご意見もいただきました。
みなさま、どうもありがとうございました。
次回の自然観察会は、6月15日(日)となります。
テーマは、「梅雨に咲く花を愛でる」です。
みなさまのご参加を心からお待ちしています。