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【亀戸中央公園】3月30日(日)自然観察会『サクラ・ツバキ咲く 春笑う公園』ご報告

  • 亀戸中央公園
'25.04.01

いつも亀戸中央公園をご利用いただきありがとうございます。


3月30日(日)は自然観察会『サクラ・ツバキ咲く 春笑う公園』が開催されました。
たくさんのご参加、ありがとうございました。


まずは桜の下で、先生から本日の解説です。

(1)日本に自生のサクラ(野生種)は10種類
・これらに中国・台湾原産のカンヒザクラとシナミザクラが関わって約500種以上の園芸品種が生まれている
(2)桜の鑑賞・花見の歴史
・奈良時代から鑑賞の対象となり歌に詠まれた。
・平安時代になると植栽が始まり、江戸中期になると300種を超える品種がそろう。
・花見の原点は秀吉の『醍醐の花見』に始まるといわれる。

(3)この時期、この公園で見られる花々
・ソメイヨシノは両親の特徴を併せ持つ
オオシマザクラ(樹形が傘型の横広がりでお花見向き)
エドヒガン(花が葉より先に出る)
・ハルサザンカ:蜀紅錦
・ツバキ:紅侘助(べにわびすけ)、崑崙黒(こんろんこく)、卜伴(ぼくはん)


たくさんの写真が掲載された資料をもとに、それぞれの特徴や見分け方などの説明を受けます。

そしていよいよ現地での観察です。
(※写真は、同日午後にあらためて撮影したものも含みます)


【様々な樹木の春の姿】

<クスノキの葉変わり>
常緑樹のクスノキは冬でも葉を落としません。
春になるこの時期に若葉が出てきて、代わりに古い葉を落とします。
木全体を見ると、葉の色が違っているのがよくわかります。
薄い黄緑色が今年生えた若葉で、赤茶色がこれから落ちる葉です。

<キンモクセイの若葉>
枝の先端から若葉がたくさん出ていました。
日に透かすと金色に光って見えて、とてもきれいです。

<タブノキの芽>
前回冬芽を観察したタブノキですが、春になって芽が大きくふくらんできました。
これは花と葉の両方に育っていく「混芽(こんが)」なので、とても大きいのが特徴です。

<アカシデの花穂(かすい)>
えんじ色に近い赤色に染まっているのがアカシデです。
花が重なった花穂がたくさん垂れ下がっています。


【園内の花々】
ソメイヨシノをはじめ、園内では様々な花を見られました。

<オオシマザクラ>
C地区のオオシマザクラがちょうど満開でした。
オオシマザクラは花といっしょに葉も出てくるので、桜特有のいい香りがします。
参加者のみなさん、思い思いに香りを楽しんでいらっしゃいました。

<ベニバナトキワマンサク>
トキワマンサクには白花もありますが、亀戸中央公園では紅色のベニバナトキワマンサクがたくさん植えられています。
ちょうどいまが満開で、写真映えスポットになっていました。



【ツバキ各種】

B地区北西の外周エリアにいろいろな椿が植えられています。
中には変わった花をつけるものもあり、参加者のみなさんは熱心に観察されていました。

<崑崙黒(こんろんこく)>
咲き始めは花の中心が宝珠のようになっている、宝珠咲きが特徴です。
花色も暗めの濃い赤色で、崑崙黒の名にふさわしい深みのある色ですね。

<卜伴(ぼくはん)>
オシベが花弁化している『唐子咲き』が特徴です。
花の真ん中の白い部分が花弁化したオシベです。

<紅侘助(べにわびすけ)>
小さくすぼまった花は、『猪口咲き』と言います。
少しピンクがかった色も綺麗ですね。

<乙女椿(おとめつばき)>
A地区を中心に、何本もの乙女椿がたくさんの花をつけていました。
ピンクの花びらが何層にも重なった、『千重咲き』と言います。
葉の端がギザギザになっているのが特徴とのことで、みんなで観察しました。

【ソメイヨシノも満開でした】
A地区とB地区のソメイヨシノはほとんどの木が満開でした。
みなさん、先生のお話に耳を傾けながら、満開の桜を楽しんでいらっしゃいました。


今回も先生のお話は盛りだくさんで、ご紹介したものはその中のほんの一部になります。
参加者様からは、「楽しく勉強できた」「新しい学びがあった」「先生の知識が豊富で、興味がつきませんでした」「桜もきれいで、楽しい時間でした」などのご感想をいただきました。

今年度の自然観察会は、これで全会終了となります。
ひきつづき、令和7年度の自然観察会も1年間10回のコースで開催予定です。
令和7年度最初の自然観察会は、5月17日(土)となります。
テーマは、「新緑に萌える公園でお花さがし」です。
みなさまのご参加を心からお待ちしています。