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【亀戸中央公園】6月16日(月)自然観察会ご報告

  • 亀戸中央公園
'24.06.19

いつも亀戸中央公園をご利用いただきありがとうございます。

6月16日(日)は自然観察会が開催されました。
たくさんのご参加、ありがとうございました。

今回のテーマは、『梅雨に咲く花を愛でる』でした。


まずは先生から本日観察する植物の解説です。


メインの一つはこの時期に咲く代表的な花であるアジサイです。

(1)ガクアジサイ
真ん中のポチポチと小さい『両性花』と、それをとりまく『装飾花』で構成される。


(2)アジサイ(ホンアジサイ)
自然界で『両性花』が『装飾花』に変化して、『半てまり』や『てまり』になった変わり花を栽培した種。
(3)ヒメアジサイ
ホンアジサイとエゾアジサイの交雑種で、瑠璃色の花。明月院ブルーとも言われる。
(4)ヤマアジサイ
関東以西の本州、四国、九州に自生。
各地の環境によって花や葉の形状に様々なバリエーションがある。
(5)セイヨウアジサイ
ホンアジサイが西洋で改良された品種群。
花が茎の先に1つなのが西洋系で、複数にわかれて咲いているのが日本系と見分けられる。
(6)アナベル
北米東南部原産の白色の大きなテマリアジサイ。


メインの二つ目は、園内でこの時期見ることのできる野の花々を、いくつも写真つきで教えていただきました。


そしていよいよ現地での観察です。

<ガクアジサイ>
C地区児童コーナー横にガクアジサイが植えられています。
真ん中の両性花が咲いている様子を観察しました。

<セイヨウアジサイとホンアジサイ、ヤマアジサイ>
C地区から旧中川沿いへ出る園路の両側に、アジサイエリアがあります。

<アナベルほか>
亀戸中央公園から出て、旧中川水辺公園のアジサイエリアでも観察しました。

<つる系植物>
アジサイエリアを抜けて、JR高架下のフェンスの植物を観察します。
ここで見られるのは、ヤブガラシ、スイカズラ、ヘクソカズラ、ヤマイモ、エビヅルなどです。

エビヅル


涼しい林の中を散策しながらの観察が続きます。

ここからは、先生がご説明くださったものを順不同でご紹介します。

<ハマスネとユウゲショウ>
ハマスネは、最初に見つかったのが海の近くだったのでこの名前ですが、内陸部でも見られるとのこと。

ユウゲショウは雨が降ると種が開いてこぼれ落ちるそうです。

<オオニワゼキショウ>
ニワゼキショウの仲間で、実が大きいものを言います。
花の大きさは他と変わらないそうです。

<トチノキ>
トチノキの葉は、「七五三」と憶えるといいそうです。
木が育つ過程で、葉が三枚から五枚に、そして七枚へと変わっていきます。

トチノキ

葉のアップ(成長した木は7枚の葉が多い)


<サザンカの実>
サザンカの実からも「ツバキ油」がとれるそうです。
園内のサザンカも実をつけ始めています。

<サルスベリ>
A地区の児童コーナーそばにサルスベリの木があります。
葉のつけねにトゲのような「稜(りょう)」があるのと、葉のつき方が「コクサギ型(二枚が対になっている)」なのが特徴とのこと。

葉の付け根には稜(りょう)が見られます


<マテバシイ>
マテバシイは、実がどんぐりになるまで2年かかります。
枝の先っぽにある小さいトゲトゲした箇所が今年受粉した枝。
もう少し根元に近いところにある青い実を付けているのが昨年の枝。
今年の秋にはこの枝の実がどんぐりとなって落ちてきます。

今回ご紹介したものは先生のお話の中のごく一部で、観察会ではもっとたくさんの様々なお話をうかがいました。
参加者様からは、「たくさんの植物名を教えていただきとても楽しかった」「図鑑ではわからない植物のことがわかった。観察会ならではだと思う」「詳しい資料を用意いただいてたいへん参考になりました」「とても楽しく勉強できました」などのご感想をいただきました。


次回の7月26日(金)は親子向け特別会です。
『親子で楽しむセミの羽化』をテーマに18:30からの開催となります。
また、通常開催は8月25日(日)となります。
『公園の緑陰で涼を体験しよう』をテーマに開催予定です。
みなさまのご参加をお待ちしています。